対象:お客様のファンを増やしたい方 
効果:ファンになる要素について理解できます

 今回も、お客様にファンになってもらう方法についてです。
 引き続き、商品・サービスの視点について、「リラックマ」を題材に考えたいと思います。

 リラックマを
  ・物語
  ・デザイン
  ・認知
などの視点から分析してみます。

 まず、「物語」ですが、リラックマはただキャラとして存在しているのではなく、ストーリーがあります。それは、以下のような筋書きです。

「20代OLのカオルさんは生活に疲れていました。仕事仕事の毎日でくたくたになってアパートに帰ってきます。そんなある日、いつものように帰宅してみると、着ぐるみのクマがアパートの食べ物を食べていました。そのクマがリラックマです。それから、なぜかリラックマとカオルさんの同居生活が始まります(カオルさん、大丈夫か…)。リラックマは毎日ただアパートに居て、飲み食いしてダラダラしています。その内、小さな白いクマ(コリラックマ)と黄色い鳥(キイロイトリ)が同居人として加わります。リラックマと同じように、飲み食いして遊んでダラダラします。そんな生活がなんとなく、面白おかしく続いていきます」

といったような内容です。

 この物語から伝わってくるのは、リラックマのミッションは「疲れたOLを癒す」ことにあるのではないか、ということです。「いつもそうはいかないだろうけど、ダラダラしてもいいんだよ」というメッセージが感じられます。人によるかとは思いますが、そんなリラックマを見て、ほっとする方もおられるのではないでしょうか。
 ただ、リラックマファンでも、このストーリーを知らない方もいらっしゃるかと思います。私の奥さんは知りませんでした。

 次に、「デザイン」です。リラックマをご存知ない方は、「リラックマ」とキーワード検索してみて下さい。リラックマの画像がたくさん出てくるかと思います。

 デザインの特徴として、

〈丸い〉
 全体的に丸くデザインされています。丸い輪郭はかわいいと認識される要素の一つだと聞きます。ねこなどもそうですね。

〈線が太い〉
 マーカーで書いたように太い線で描かれています。それもかわいらしさを強調しているように感じます。

〈単色で表現〉
 ほとんどのゆるキャラもそうかとは思いますが、単色で表現されています。リラックマは茶色、コリラックマは白色、キイロイトリは黄色がメインカラーです。単色は認識し易い色だと感じます。

〈愛嬌がある〉
 表情や仕草に愛嬌があります。美味しいものを気持ち良さそうに食べる表情や、横になってダラダラしている様子など、見ていてほっこりさせてくれます。

 デザイン全体から伝わってくるのは、かわいさや愛嬌、そして「物語」から感じられた癒しです。かわいさ、愛嬌はもちろん必要ですが、「もっとダラダラしていいんだよ」という癒しメッセージが多くの顧客の心を捉えたのではないかと考えます。以前、癒し要素を盛り込んだ作品で、あいだみつおさんの「人間だもの」や、坂本龍一さんの「energy flow」がヒットしましたが、それに通じるものがあるのではないでしょうか。
 次回に続きます。