対象:お客様のファンを増やしたい方 
効果:接客力を高める方法について要素毎に理解できます

 今回も、お客様にファンになってもらう方法についてです。
 引き続き「接客」をテーマに「伝達」について考えたいと思います。

 前回、分かりやすい説明ができるようになるためには、
   ・商品・サービスの深い理解
   ・ボキャブラリーを高める
   ・ナビゲート力を高める
などの要素が必要ではないかとお話ししました。今回は、「ナビゲート力を高める」からです。

〈ナビゲート力を高める〉
 人の心理的傾向として「あまり考えたくはない」ということがあります。「考える」ということは精神力を使う疲れる行為です。人は基本的に疲れることは率先してやりたくないかと思います。これをお客様の立場に当てはめると、「なるべく考えずに良い物を買いたい」ということになります。よって、判断に困る買い物をするときは、「良い物を買う」というゴールに向け店員にナビゲートしてもらいたいかと思います。そして、上手にナビゲートしてくれる店員には、また仕事を頼みたくなるのではないでしょうか。

 ナビゲート力の高め方ですが、商品理解に加え、お客様の課題を解決するということを軸に戦略を立てるのが有効です。
 目的は、お客様の
   ・選択
   ・決断
の各課題を解消するため店員がナビゲートする、ということです。

 「選択」に関してですが、例えば、洋服店において、あるお客様がどの服を選ぼうか迷っていたとします。4~5着の服を手にとってはまた戻すを繰り返して、「どうしようかな」とちょっと困った表情です。その段階でのお客様の課題は、「選択肢を絞ることで迷いを解消したい」ということです。よって、店員がそのためのナビゲートをすることが、お客様を救うミッションとなります。

 この場合、どのような提案が有効でしょうか。
 例えば、
  ・選択肢にあがっている服の色や雰囲気がまちまちだった場合、
    「どのような色合いの物をお求めでしょうか」
    「お求めなのは明るめの物でしょうか、それともシックな物でしょうか」
   と伺うことで、「ああそうだった、私こんな色(雰囲気)の物を探してたんだっ
   た」とハッとするかもしれません。それにより元々求めていなかった色(雰囲気)
   の商品は省かれ、選択肢を絞れる可能性があります。

  ・選択肢にあがっている服の値段にバラツキがある場合、
    「どれ位のご予算の物をお求めですか」
   と伺うことで、自分の中で決めている上限について改めて振り返ることができ、
   予算以上の商品は省くことで選択肢を絞れる可能性があります。
    少しお話しが逸れますが、値段のラインナップをあえて3千円・5千円・1万円
   などに絞るプライスライニングという手法があります。様々な価格帯にはせず
   ラインを絞ることで買いやすくなる効果がありますが、価格にとらわれず商品
   そのものにより集中でき、お客様は迷い少なく、気持ち良くショッピングを楽しん
   でもらえます。

 「決断」に関しては、選択肢は絞れたとしても買おうか買うまいかと迷いがある場合、「いかがですか」などと促すことが購買を決める後押しとなるかと思います。ですが、その言葉に熱意が込められているかどうかで、後押しする効果は大きく変わってくるのではないでしょうか。淡々と言われるのと、「これはいい物ですよ!」という強い気持ちを込めて言われるのでは、後者の方がクロージングに至る確率は高いと思います。熱意が込められていれば、その物の良さが自信として伝わるからです(ただし、もちろん押し売りみたいになってはいけませんが)。そのためには、自分が扱う商品・サービスのことをよく理解し、愛情を感じることができればベストです。良い商品・サービスを熱意を持って勧める店員に対して、お客様は信頼を向けるのではないかと思います。
 前回でもお知らせしましたが、以下の記事の中で、そのための方法についてお話ししています。よろしければ参考にしてみて下さい。
  ・仕組み(16)高品質⑦品質の高さを知ってもらうには(展示)

 次回は、「接客」に関し、これまでお話ししたことをリスト化して生かすことについて考えたいと思います。