対象:有益な会議を開きたい方 
効果:会議の進め方について理解できます

 今回も、有益な会議の開き方についてです。
 「会議の進め方」に関し、「ルール」について考えたいと思います。

 「ルール」は会議を進めていく上で、進行役を含めた皆さんで守ってもらう約束です。
 会議を開催する際、事前にルールを定めておくことで、より円滑に実りある会議を運営することができると考えます。

 ルールは、会議開催前と会議開催中での取り決めに分類できます。
 会議開催前では、
  ・メンバーは会議のテーマについて、事前に自分の意見をまとめておく
です。

 会議を開催してからメンバーが意見を考えるような流れだと、会議がスムーズに進まず、意見の内容も場当たり的になる可能性があります。事前に自分の意見をまとめておけば、発言の順番が回ってきたときサッと答えることができ時間の節約になります。既によく考えられた意見であれば、内容もより洗練されたものになるかと思います。

 会議開催中では、リラックスして・たくさん・有益な意見を発言して頂くため、
  ・どしどし発言
  ・変な意見歓迎
  ・テーマから外れない
  ・チャチャ入れない
などのルールが考えられます。

 「どしどし発言」では、率先して発言してもらうよう促します。意見の数が多ければ、それだけ会議も実りあるものになる可能性が高まります。

 「変な意見歓迎」では、常識外れであったり子供っぽかったりするものでも自由に発言してもらうよう促します。イノベーションは、突拍子もない考えからしばしば起こったりします。会議の話から少し外れますが、アップル社がスマホを発売した当初、他社から「そんなもの普及するはずがない」と思われていましたが、今や日本の携帯電話の7割以上を占めるようになりました。日本のアニメーションは、昔は「幼稚なもの」「オタク」といった風に扱われていましたが、現在では世界に誇るコンテンツとして関連産業を含め莫大な利益を上げています。一昨年公開された「君の名は。」は、興行成績248億円、客数1,000万人以上と聞きます。
 何が大きな利益を生み出すかわかりません。一風変わった意見が、実は財宝である可能性もあります。

 「テーマから外れない」ですが、どしどし自由に発言歓迎とはいっても、テーマから外れると収拾がつかなくなります。そこは境界線を引いておいた方が良いかと思います。もしも会議の中で、テーマから外れた内容であってもすばらしい意見が閃いたなら、また別の機会にそれをテーマにした会議を設けても良いのではないかと思います。

 「チャチャ入れない」は、色々な意見に対し、非難・蔑視・嘲笑など「意見を言いたくなくなる」行為を禁止することです。どれも発言者を傷つけますし、会議の雰囲気も悪く、消極的になります。すべての意見を受け入れる必要はありません。ただ、「そんな考えもあるんだね」と認めるだけでも良いかと思います。「会議はより良い成果を上げるために開催される」という主旨を忘れず、各メンバーが寛大な気持ちでお互いの意見に耳を傾けて頂ければと思います。

 次回に続きます。次は進行役の心構えと対応についてです。