
対象:会社の発展に生かせるBCPを作りたい方
効果:BCPについて理解できます。
今回から、BCPをいかに会社の発展に生かすかについてです。
〈BCPとは〉
BCPとは、Business Continuity Planの略称で、事業継続計画です。災害や事故など不測の事態が発生したとしても、重要業務を中断させない、あるいは中断したとしても目標復旧時間内に復旧・再開できるよう平時から策定しておく計画のことです。
〈BCPの目的は、まずは主たる業務を継続させるということ〉
重要業務とは、各企業が扱っている主たる製品やサービスを提供するために必要な一連の業務のことです。非常事態においては、日頃行っているすべての業務を遂行するのは難しい場合があり、重要業務を継続するため必要最低限の業務に絞る必要があります。BCPにおいて大切なのは、「まずは主たる業務を継続させる」ということです。
〈企業の皆さんの活動は大勢の人々の命を救う〉
もしも、災害などによりほとんどの企業が継続不可能に陥ってしまったならば、とんでもない事態になります。
まず、大勢の方々の生命が危険にさらされることになります。食品や飲料が生産されず、また生産されたとしても輸送手段がなくなれば、飢えや渇きをしのげなくなります。電気・ガス・水道がストップすれば、寒さ・暑さに苦しまなければなりません。トイレや衛生面でも深刻な状況に陥ります。病院機能が停止すれば、ケガや病気が発症しても治療を受けられなくなります。その様に捉えるなら、私たちはお互いに、普段から重要な業務を行っているのであり、その活動を継続させていくということはとても大切です。
〈事業の継続〉
また、販売する製品やサービスが提供できなくなれば、事業の継続が危うくなります。災害時には、規模にもよりますが多くの企業が倒産の危機に直面します。あまりにも災害規模が大きいとどうにもならないこともありますが、それでもBCP対策によりまずは主たる業務を継続させられれば、倒産を免れる可能性は高まるかと思います。
〈BCPは継続することが大事〉
従って、BCPを作成するということは意義のあることなのですが、BCPは継続していくことが重要です。BCPに取り組んだとしても、一過性のものであればいざという時に機能することが困難だと考えます。取り組んでそれっきりだったならば、やった内容を忘れてしまい有事の際には機能しづらいのではないでしょうか。いざという時に役立つ実行力の高いBCPは、継続して取り組むことで構築・維持されていきます。
では、どのように考え取り組んでいけばBCPを継続的に取り組んでいけるでしょうか。
次回に続きます。