これまでVBAにより作成したシステムについてです。
 今回は、「施設利用者情報共有システム」に関してです。

□施設利用者情報共有システム
 介護老人保健施設において、一般棟・相談室・事務室で利用者様の情報を共有するシステムです。

〈導入の経緯〉
 依頼された介護老人保健施設において、これまでは、施設の利用者様に関する書類を一般棟・相談室・事務室にてそれぞれ作成されていました。そのため、各部署で同じ項目を入力したり(例:個人コード、氏名、住所等)、一般棟から提出された手書きの書類を相談員の方が入力し直すなど、作業の無駄が生じていました。そこで、看護師長や相談員の方から、なんとかならないか、ということで相談を受けました。

 具体的には、
[看護師長からの要望]
 利用者情報に関する書類を手書きで作成しているが非常に煩雑である。作成に時間が掛かる。デジタル化できないか。
[相談員の方からの要望]
 書類作成に部分的にエクセルを使用しているが、他部署間で作成するデータ項目に重複がある。どこかの部署で入力すれば、他部署で入力しなくても済むようにしたい。
 エクセルのVLOOKUP機能などによりシステムを作成し使用しているが、利用者様の移動のたびに煩雑なエクセルの操作をしなければならない。また、下手に行列を挿入すると表が崩れてしまう。もっと使い勝手の良いものにできないか。
 それと、ファイルには、データベース形式ではなく書類そのものをシートとして保管する形式にしてほしいものもある。何かいいアイデアはないか。
といった内容でした。

 そこから、システムを作成するにあたり、
   ・手書き作業を極力減らす。
   ・同じデータの重複入力をなくす。
   ・使いやすくする。
   ・シンプルで分かりやすいようにする。
   ・書類形式のものは別システムとする。別システムにおいても、共通のデータは親システムから取得する。
ことを心がけました。

 作成したシステムは、親システムと子システムに分割しました。親システムはデータベースを基に各種書類を作成し、子システムは書類シートそのものをデータとして残すようにしました。そのため、子システムは個人ごとのシートが増えていく形式になります。子システムに対象者のコードを入力しプログラムを実行すると親システムにある氏名等の共通データを取得し、各個人のシートを自動作成するものとしました。


 親システムは、コントロールシートから各種機能を一元管理できるようにしました。項目をカテゴリーごとにシート分割したことで、大まかな内容が各タイトルを見ればすぐに把握できます。また、各部署がどのシートを担当するか一目で分かりますので、迷わずデータの作成ができます。
 個人コードを入力しプログラムを実行すれば、データベースの情報を基に各種書類はワンクリックで作成されます。
 利用者一覧もワンクリックで更新されます。これで、利用者様が移動しても、煩雑なエクセル操作はしなくて済むようになりました。