対象:プログラミングを通じて得られる能力について知りたい方 
効果:プログラミングがもたらす能力面での副産物について知ることができます。

 ここまで、プログラミングによって磨かれる能力に関し、様々な角度からお話してきました。最後に、問題解決力について考えたいと思います。

 問題解決とは、解決手段がすぐにはわからない問題に直面したとき,解決手段を探索・発見し、解決することです。
 よって、問題解決において実施することは、
   ・自分が解決したことのない問題に対し、解決に至る道程を思考すること
   ・見出した解決方法を実行に移すこと
です。
 大まかにこの二つのことが必要なのですが、それぞれについて分けて考えていきます。

【思考すること】
 まず、思考することについてです。
 問題解決の流れは、
   ・どこが問題なのか明確にする
   ・原因を突き止める
   ・解決方法を見出す
といった過程を経ます。

〈どこが問題なのか明確にする〉
 どこが問題なのか明確にすることが最初に取り組む課題であり、まずここでつまずくと後の行動がすべてピント外れなものとなってしまいます。東京ディズニーランドに行くのに大阪行きの電車に乗ってしまう様なものです。この程度なら後々笑い話で済ませられることですが、問題内容によってはその数十、週百倍以上の時間や費用を無駄にしてしまう可能性があります。ここで腰を据えしっかり取り組むことは重要です。
 問題の本質は明確ではないことが多いかと思います。問題として表面化している現象が、一つの原因のみから発生しているケースは少ないのではないでしょうか。例えば、「収益が減少している」という問題が発生している場合、
   ・売上の減少
   ・無駄な費用の発生
   ・職員のモチベーションの低下による勤労意欲の低下
   ・職員の顧客に対する不適切な接客
   ・ミスの増加による費用の増加
   ・設備の老朽化による不良品の発生
   ・電力等単価の上昇による水道光熱費の上昇
   ・猛暑・大寒波の影響による燃料・電力使用量の増加
   ・借入金の増加による支払利息の増加
など、様々な要因が考えられます。

〈原因を突き止める〉
 その中で「職員のモチベーションの低下による勤労意欲の低下」が要因の一つであった場合、なぜそのような現象が起きているのか更に細かく分析する必要があります。
 それは、
   ・人間関係の悪化による協力関係の低下
   ・互いを尊重しない組織風土
   ・成果主義を重視しすぎている
   ・仕事にやりがいを感じていない
   ・雑務ばかりさせて重要な任務を任せていない
   ・評価基準があいまい
などの原因があり、「職員の顧客に対する不適切な接客」「ミスの増加による費用の増加」などの問題を発生させているかもしれません。

〈解決方法を見出す〉
 「人間関係の悪化による協力関係の低下」は、「互いを尊重しない組織風土」から来ており、それは「成果主義を重視しすぎている」ことから競争意識をあおりすぎていることが原因かもしれません。
 その場合、
   ・仲間をアシストすることも自分が手柄を立てた場合と同様評価する
   ・直接売上に貢献するわけではないが、間接的に良い影響を与える提案とその遂行については評価する
など、協力や売上以外の貢献に対する評価基準を設けることで解決に向かう可能性があります。
 「仕事にやりがいを感じていない」のは「雑務ばかりさせて重要な任務を任せていない」ことが原因かもしれません。その職員の技量にもよりますが、重要な仕事を与え任せることでやりがいを見出す可能性があります。また、その仕事に対する評価基準を明確にすることも大切です。重要な仕事をこなしたなら、それ相応の評価を昇給昇格などで分かりやすく示すことで更に仕事にやりがいを感じられるようになるかと思います。あと、雑務も大事な仕事です。雑務をやる職員がいてこそ重要な仕事ができます。重要な仕事だけを尊重するのではなく、目立たないけど面倒な仕事を粛々と遂行している人物に対しても相応の評価を与えることが、組織に対する職員からの支持を高めると考えます。

 以上、問題解決について考察してきました。事はそれ程単純ではないかもしれませんが、問題解決する思考の一例として挙げさせて頂きました。
 次回に続きます。