対象:BCPにおける情報収集の方向性を理解したい方 
効果:災害時においてどの様な情報を収集するべきか理解できます。

 今回も、BCPにおける情報の重要性についてです。
 前回、BCPにおける情報を収集するため事前に準備しておく要素として、
   ・職員が職場へ来られる人数の把握のための、メールなどを活用した仕組みの作成
   ・職員名簿
   ・消防署など関係省庁への連絡先リスト
   ・水道・ガス・電気等ライフライン関連会社への連絡先リスト
   ・取引業者への連絡先リスト
   ・物資の備蓄リスト
   ・避難用具の配置マップ
   ・避難マップ
   ・危険性を把握するためハザードマップにマーキング
などが考えられるとお伝えしました。

【職員が職場へ来られる人数の把握のための、メールなどを活用した仕組みの作成】
 まず、職員が職場へ来られる人数の把握では、メールなどを活用した仕組みが有効ということについてです。
 災害時の連絡方法は、平時と同様、
   ・電話
   ・メール
などですが、電話は会話に時間が取られます。例えば、職場に緊急連絡する場合、「山田太郎です。私と家族は共に無事です。自宅も無事です。1時間以内に職場に向かいます」と電話連絡するだけで10秒前後掛かります。職員が400人なら4,000秒で1時間以上の時間を取られてしまいます。あと、仮に全ての職員からの電話に対応できたとしても、職員や家族の無事、自宅の状態、職場に参集できる職員の数など、情報をまとめるのも大変です。
 一方、メールの場合、入力作業には時間を要しますが、送信は一瞬です。データの受信時間は、例え400人分でも数秒、掛かっても十数秒で済みます。書式を決めておけば、各職員の状態もメールを開けば一目で確認できますし、平面にメール情報を並べれば複数の職員の状態を把握できます。工夫すれば情報を素早くまとめることも可能です。

 また、
  ・災害時、安否確認やお見舞電話がその地域に殺到
  ・救急、消防、警察、公的機関などへ緊急回線が優先されることによる一般電話の
   通信制限
などの理由から電話がかかりにくくなってしまいます。
 電話の復旧は、大規模災害の場合1週間程度かかる場合があり、更に、東日本大震災の時は1カ月以上たっても復旧しない地域もあったとのことです。
 ※ただ、携帯電話と固定電話では、固定電話の方が通信規制が短期間で解除されることなどからつながりやすく、更に公衆電話は通信規制の対象外として優先的に扱われる「災害時優先電話」に指定されていることからよりつながりやすいです。

 以上のことから、職員が職場へ来られる人数の把握では、あらかじめメールなどを活用した情報収集の仕組みを作成しておくのが有効と考えます。
 次回に続きます。